私のカフェができるまで Vol.11
2008年 03月 07日
「カフェをやりたい。でも、とりあえず何をしたらいい?」
こんなとき、夢と現実の橋渡しをしてくれるのが、巷の起業家スクールや、カフェオーナー養成学校など、ですよね。
実は、私も、voivoiをオープンする前に、こうしたビジネススクールやセミナーのお世話になりました。話が少し前後しますが、今回はこうしたスクールのお話を少し。。
2006年、私がパンケーキ屋を真剣に考えはじめたころ、飲食業界でちょっと話題になったある学校がオープンしました。
それは「スクーリング・パッド」という、世田谷区の廃校になった旧池尻中学校内(世田谷ものづくり学校)で始まった、ちょっとユニークなプロジェクト。
「レストラン」「デザイン」「映画」といったテーマごとに学部が設けられ、毎回、第一線で活躍する著名人を講師を招き、お話をうかがい、ディスカッションをします。
後半は、自分たちでプレゼンテーションもするのですが、何といっても講師陣の顔ぶれがすごい!
たとえば、レストラン業界なら、「バワリーキッチン」や「ロータス」などカフェブームを作った山本宇一さんや、「ワイアードカフェ」「CAFE 246」など、商業施設や他業種とのコラボレート・カフェを多数展開している「カフェ カンパニー」の入川秀人さん、「スープストック・トウキョウ」の仕掛け人、遠山正道さん、ニューヨーク発の「DEAN&DELUCA」を日本で展開している横川正紀さん、パティシエ界のカリスマ、辻口博啓さん、世界を舞台に活躍の場を広げていているデザイナーの森田恭通さん・・など(まだまだ書ききれませんが)、普通なら直接会うことは、なかなかできない大物ぞろい。
こうした人たちが、毎回、ビジネスを方向付ける羅針盤は何なのか、自分たちが何を大切にしているか、繁盛店に作るノウハウとは、などを経験に基づいて、熱く語ってくれるのです。
しかも、会場は元中学校。受講する生徒の方も、少なからず飲食にかかわりのある人たちばかりで、小さな教室に、大の大人がひざを突き合わせて、熱気でむんむんという状態です。
この学校の記念すべき「1期生」になれた私は、わずか3ヶ月でしたが、いろいろな刺激を受けました。とくに開業の現実に踏み出す、最後の一押しになった気がします。
(写真は、卒業生を迎えてのディスカッション)
たとえば、「なぜパンケーキなの?」と聞かれれば、ただ「私が大好きだから」。
これって、社会的ニーズの裏付けも、コンセプトも何もないですよね(笑)。でも、講師のひとりの「自分の好きなものは、他にも好きな人が必ずいる」という言葉に、「よっし!」と勇気をもらいました。
ほかにも成功者たちの話には、一貫して、「自分の信じたものは、とことん極める」というスプリットがあるように感じたのです。
また、学部長の中村悌二さん(この方も、業界で有名な飲食店経営・プロデューサー)は、私が三軒茶屋の物件が見つけて、契約を迷っていたとき、すぐに駆けつけてアドバイスをくれました。プロの意見は、なにより貴重です。
そして、同じ「パンケーキの夢」を持ち、一緒に「1日カフェ」を成功させた「yumiちゃん」や応援してくれた仲間と出会えたのも、このスクーリング・パッド。また、voivoiの店の壁画を書いてくれた小林さんは、デザイン学部の1期生でした。
こうしたかけがえのない人脈を築くことができるのも、この学校の魅力。いまは6期生まで続いていて、私のほかにも、店を開いたり、新しい飲食ビジネスを始めるなど、活躍している人はたくさんいます。去年は、voivoiのすぐ近所に、2期生が「おでん屋」をオープンしました。
「学校に通えば、店をオープンできる」という、けっして短絡的なものではないけれど、アンテナを高くしていれば、共鳴し合う人たちがたくさんいる、ということでしょうか。
ちなみに、最後の授業は、個人プレゼンテーション。生徒は、自分たちの夢や企画、アイディアなどを披露します。
私のやったことは、教室に、卓上コンロと粉を持ち込んで、パンケーキを焼くこと!!黄金色に膨らんだパンケーキと甘い香りが、みんなのハートをわしづかみしたのは、間違いありません(笑)。
次回は、女性の起業家支援団体「WWBジャパン」のお話を。
(つづく)
●スクーリングパッド
●活躍する卒業生たちのネットワーク
※この記事は、「カフェ&レストラン 3月号」(2008年)に掲載させていただいたものです。
こんなとき、夢と現実の橋渡しをしてくれるのが、巷の起業家スクールや、カフェオーナー養成学校など、ですよね。
実は、私も、voivoiをオープンする前に、こうしたビジネススクールやセミナーのお世話になりました。話が少し前後しますが、今回はこうしたスクールのお話を少し。。
2006年、私がパンケーキ屋を真剣に考えはじめたころ、飲食業界でちょっと話題になったある学校がオープンしました。
それは「スクーリング・パッド」という、世田谷区の廃校になった旧池尻中学校内(世田谷ものづくり学校)で始まった、ちょっとユニークなプロジェクト。
「レストラン」「デザイン」「映画」といったテーマごとに学部が設けられ、毎回、第一線で活躍する著名人を講師を招き、お話をうかがい、ディスカッションをします。
後半は、自分たちでプレゼンテーションもするのですが、何といっても講師陣の顔ぶれがすごい!
たとえば、レストラン業界なら、「バワリーキッチン」や「ロータス」などカフェブームを作った山本宇一さんや、「ワイアードカフェ」「CAFE 246」など、商業施設や他業種とのコラボレート・カフェを多数展開している「カフェ カンパニー」の入川秀人さん、「スープストック・トウキョウ」の仕掛け人、遠山正道さん、ニューヨーク発の「DEAN&DELUCA」を日本で展開している横川正紀さん、パティシエ界のカリスマ、辻口博啓さん、世界を舞台に活躍の場を広げていているデザイナーの森田恭通さん・・など(まだまだ書ききれませんが)、普通なら直接会うことは、なかなかできない大物ぞろい。
こうした人たちが、毎回、ビジネスを方向付ける羅針盤は何なのか、自分たちが何を大切にしているか、繁盛店に作るノウハウとは、などを経験に基づいて、熱く語ってくれるのです。
しかも、会場は元中学校。受講する生徒の方も、少なからず飲食にかかわりのある人たちばかりで、小さな教室に、大の大人がひざを突き合わせて、熱気でむんむんという状態です。
(写真は、卒業生を迎えてのディスカッション)
たとえば、「なぜパンケーキなの?」と聞かれれば、ただ「私が大好きだから」。
これって、社会的ニーズの裏付けも、コンセプトも何もないですよね(笑)。でも、講師のひとりの「自分の好きなものは、他にも好きな人が必ずいる」という言葉に、「よっし!」と勇気をもらいました。
ほかにも成功者たちの話には、一貫して、「自分の信じたものは、とことん極める」というスプリットがあるように感じたのです。
また、学部長の中村悌二さん(この方も、業界で有名な飲食店経営・プロデューサー)は、私が三軒茶屋の物件が見つけて、契約を迷っていたとき、すぐに駆けつけてアドバイスをくれました。プロの意見は、なにより貴重です。
そして、同じ「パンケーキの夢」を持ち、一緒に「1日カフェ」を成功させた「yumiちゃん」や応援してくれた仲間と出会えたのも、このスクーリング・パッド。また、voivoiの店の壁画を書いてくれた小林さんは、デザイン学部の1期生でした。
こうしたかけがえのない人脈を築くことができるのも、この学校の魅力。いまは6期生まで続いていて、私のほかにも、店を開いたり、新しい飲食ビジネスを始めるなど、活躍している人はたくさんいます。去年は、voivoiのすぐ近所に、2期生が「おでん屋」をオープンしました。
「学校に通えば、店をオープンできる」という、けっして短絡的なものではないけれど、アンテナを高くしていれば、共鳴し合う人たちがたくさんいる、ということでしょうか。
ちなみに、最後の授業は、個人プレゼンテーション。生徒は、自分たちの夢や企画、アイディアなどを披露します。
私のやったことは、教室に、卓上コンロと粉を持ち込んで、パンケーキを焼くこと!!黄金色に膨らんだパンケーキと甘い香りが、みんなのハートをわしづかみしたのは、間違いありません(笑)。
次回は、女性の起業家支援団体「WWBジャパン」のお話を。
(つづく)
●スクーリングパッド
●活躍する卒業生たちのネットワーク
※この記事は、「カフェ&レストラン 3月号」(2008年)に掲載させていただいたものです。
by pancakemama2
| 2008-03-07 15:08
| voivoiができるまで(連載)