パンケーキの夢を追い続けるパンケーキママと、voivoiファミリーの記録


by pancakemama2
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
○毎日、シフトとにらめっこ

前回に引き続き・・
「お店をオープンして、大変だったことは何ですか?」
イチに体力、二に体力!
そして、サンは「人」です。
c0159301_21555345.jpg
voivoiは、20席足らずの小さな店です。最初は、私と妹、あとはもう一人いれば、十分やっていけると思っていました。

ところが、あれよ、あれよという間に、どんどん忙しくなって、いまは、週末ともなれば、この小さなお店が1日5~7回転します。
お客様はひっきりなしにやってきて、行列ができることもあります。
とくに妹がいなくなったいま、他のスタッフがいなければ、とても回っていきません。

たとえば、パンケーキを焼きながら、盛り付ける人(これは私)。その盛り付けのサブをする人。ドリンクを作って、洗い場をする人。ホールで接客する人。そのほか、足りなくなった食材の仕込みなど。--繁忙時には、最低でも4人必要です。

いつも、「なんで、こんな小さな店に、こんなに人手がいるの?」と、自問するのですが、どう考えても、必要なんですよねぇ・・。要領が悪いんでしょうか?(笑)。

そんなわけで、週末を中心に、毎日きっちり3人のアルバイトを確保しなければなりません。
シフト表とにらめっこしながら、「ここはダレ、そこはダレ」と埋めていく。「あーここは、人がいない!」とあわてる・・。

最初のころは、募集をかけても、なかなか思うような人材が集まりませんでした。しかも、せっかく決まったと思ったのに、当日姿を現さなかったり、1度だけ来て、そのあとパッタリ・・なんてこともあります。

はたまた、急に、風邪でお休みしたりするスタッフがいると、もうてんやわんや。
電話で、「はい、大丈夫ですよ。お大事にね」といいながら、内心は「えらいこっちゃ。ど~する?」と、心中穏やかではありません。
急いで、その日お手伝いしてくれそうな心当たりに、電話やメールを送りまくる。

は~ぁ、人を確保するというのは、かくも大変ですねぇ。

○夢が大きくなる「voivoiファミリー」
c0159301_2213077.jpg
そんなこんなで、いまvoivoiには、常勤、非常勤を含めて、10人くらいのスタッフがいます。
そして、そのスタッフを、うちでは、「voivoiファミリー」と呼んでいます。
私が「パンケーキママ」なので、みんなは、そのファミリー(笑)。

お店を始めて、人を雇うことの難しさを痛感すると同時に、スタッフの有難さもしみじみ感じるようになりました。
数ある働き口のなかから、うちを選んでくれたこと。これはもう立派なご縁です。

ただのアルバイトと雇い主の関係ではなく、末永くお付き合いできる関係でいたい。お互いをファミリーのように大切に思いやれる関係でいたい。

そして、「パンケーキママ」のワールドに、足を踏み入れたお客様を、家族のような温かなおもてなしで、お迎えしたい。

あのディズニーリゾートでは、お客様に感動を与える仕事として、従業員のことを「キャスト」と呼んでいますよね。
うちも「ファミリー」と呼ぶことで、みんなの気持ちがひとつになれば、と思っているのです。

実際に、ファミリーたちは、とっても仲がいいのです。よく女性ばかりの職場では、人間関係が難しいといいますが、voivoiには、そんな雰囲気は、全然ありません。年齢も、20代から50代までと幅広い女性たちが集まってますが、違和感もなく、和気藹々と働いています。
そして、なによりみんな、気立てが良くて、働き者!(そして美人!笑)
これが、まぁ、私の自慢といえば、自慢でしょうか。

でも、「あぁっ、痛っ!」と思うこともあります。
それは、いよいよカフェ独立のために、うちを卒業していくファミリーがでること。

朝から晩まで一緒に働いて、仕事もほとんど覚えて、有力なスタッフとなった人材が、いなくなってしまうこと。これは、お店にとって、かなりの痛手です。

でも、私も、たくさんの人に助けられて、夢を実現してきました。「今度は、私が、彼女たちの応援団にならなければ!」と、いまでは思っています。

夢のバトンを、次の世代に渡す。そうやって、また夢が大きくなっていけば、嬉しいのです。
今年は、もう2人、うちから独立して、カフェを開業しました。そのふたりの活躍は、ほかのvoivoiファミリーたちにも、刺激を与えています。もちろん、私にも!

正直にいえば、またイチから人を募集して・・と思うとシンドイですけどね。でも、こうやって縁が広がれば、いつか「voivoiファミリー」は、可憐なる「voivoi一族」に発展できるかもしれません!ちょっと楽しみです(笑)。
(つづく)
c0159301_21533060.jpg

※この記事は、「カフェ&レストラン 7月号」(2008年)に掲載させていただいたものです。
[PR]
# by pancakemama2 | 2008-08-29 22:07 | voivoiができるまで(連載)
○3ヶ月目には倒れます!

「お店をオープンして、大変だったことは何ですか?」
よく聞かれる質問です。

そりゃーもう、イチに体力、二に体力、です。
よく「飲食店は肉体労働」と言われますが、こんなにキツイとは思ってませんでした!
旅館の仲居さんをやったこともあります。真夜中働くボランティアもやったことあります。でも、もー、生まれてこのかた、こんなに働いたことはありません!(笑)。
c0159301_111621.jpg
「飲食店のオーナーは、3ヶ月目に倒れる」
というセオリーもあるそうですが、私もある晩、倒れました!
それまで、まだ定休日がなく、朝の9時から夜の12時まで、立ちっぱなしで店にいましたから、無理もありません。

むくみあがった私の足を見て、母は「このままじゃ腐っちゃうわよ!」と脅かしました。体重は5キロ近く落ちました。
そして、朝、枕から頭が上がらなくなりました。

それで、一方、売り上げは・・というと、20席足らずのカフェですから、大層なことはありません。しかも当時ですでに、3~5人のスタッフを抱えていました。

私のお給料はというと、これまた「これまでで、一番低い時給」です(笑)。
よく「これだけの時間を、もしよそで働いていたら、私はお金持ちになっちゃうのになぁ」なんて思いながら働いていました。

それでも、飲食店をやる魅力はどこにあるのか・・。
「食べ物を通して、人を幸せにしたい!」というのが、私の長年の夢でした。

○幸せな食べものとは・・

c0159301_15236.jpgお店をオープンする2年前。私は心身ともに疲れ果て、落ち込んでいる時期がありました。その日も、病院の帰りで、ぐったりしながら友人と居酒屋にいました。

そこで、なにげなく口に運んだ「肉じゃが」のことが、いまでも忘れられません。

それは、どこにでもある普通の肉じゃがでした。でも、口にいれたとたん、舌の上でほろほろと崩れて、何ともいえない甘さが、じんわりと舌に染みこんでいきました。

その瞬間、こらえていたものが堰を切ったように、涙が溢れ出てきたのです。一緒にいた友人は、私が突然泣き出したので、びっくりしたことでしょう。でも、私はその切ない甘さに酔って、しみじみ泣いていました。

偶然、その後ヒットした日本映画「かもめ食堂」にも、似たような場面がありました。
心に傷を負って、フィンランドにやってきた女性が、主人公サチエの家で、夕飯をご馳走になります。それは普通のご飯とおかずという日本食でしたが、ご飯を一口、噛み締めた女性は、ほろりと涙を流すのです。あぁ、きっと彼女の心の緊張も、この一口のご飯でほどけていったのでしょう。

人によって、それぞれのシチュエーションで、食との出会いや感動があります。
特別おいしいものではなくても、感動することもあれば、高級グルメでも、心に響かないことはあります。

「食の幸せ」とは、いったいどんなものなのでしょう。究極では「家族で囲む食卓」かもしれません。

私が、お店を開くとき、「パンケーキ」を選んだのは、あの丸い素朴な食べ物が、子供から大人まで、世界中で愛されているものだから。そして、子供のころ読んだ、絵本の中の憧れの食べ物だったから・・でしょうか。

voivoiをオープンして1、年以上たちましたが、ある日、スタッフがこんなことを言いました。

「ソファ席のカップルのお客様、最初けんかしながら入ってきて、険悪な雰囲気だったんです。それが、パンケーキを持っていったら、彼女の方が急ににっこりして、”パンケーキって、なんだか幸せな気持ちになるよね”って、彼に言ったんです」

--その後は、もう聞かなくても分かりますね。そのお二人、きっと仲直りしたに違いありません。
(つづく)

※この記事は、「カフェ&レストラン 6月号」(2008年)に掲載させていただいたものです。
[PR]
# by pancakemama2 | 2008-07-03 00:56 | voivoiができるまで(連載)
○パンケーキブームがやってきた?!
c0159301_2124581.jpg
voivoiをオープンしてから、2ヶ月目。
何気なく、インターネットを開いて、びっくり!
gooというポータルサイトの「キーワード検索ランキング」で、ウチの「パンケーキママカフェ」が1位になっているではないですか!これはいったい何ごと?
どうやら、ネット上でウチの店が紹介されたらしいのです。

ほどなくして、「王様のブランチ」という人気TV番組から、取材の申し込みがありました。
番組で放映されたのは、うちの店とほかのパンケーキ専門店2店ですが、その週末は、店の前に行列ができる騒ぎに。。
さぁ、スタッフも私もてんてこ舞い。TVの影響って、本当にすごい!!

そして、そのあとも、雑誌や新聞、専門誌などなど、あらゆるメディアの取材申し込みがどんどんやってきます。
これは、ついにパンケーキブームの到来?!

「パンケーキなんてだめだよ」と言われ続け、それでも「私が好きだから」という一心で始めたパンケーキカフェ。
「きっときっと、ほかにも好きな人、興味のある人はいるはず!」と信じていたことが、いま大きく世の中に広がろうとしていました。

もちろん、それは私だけでなく、すでに「パンケーキデイズ」や「チャプチーノ」、横浜の「モトヤパンケーキリストランテ」など、実力派のパンケーキ専門店が、次々とオープンし、パンケーキ人気を盛り上げていたことが、起爆剤になったのでしょう。
そう、私は、そこにタイミングよく、ぴょんと便乗させていただいたのです(笑)。

c0159301_2143180.jpgまた、折りしも、私を含む新興のパンケーキ専門店のコンセプトは、「食事になるパンケーキ」「大人が食べるパンケーキ」でした。そこが、新しもの好きのマスコミ心をくすぐったのかもしれません。

甘いスイーツ系のパンケーキより、ワインやビールと合う、「新トレンド・食事系パンケーキ」が、いろんなメディアに取り上げられるようになりました。

うちの「チーズフォンデュ・パンケーキ」も、よくワインとツーショットで、写真に納まっていたものです(もちろん、そういうお客さんって、けっこういるんですよ)。

○メディアは麻薬?

でも、こうした現象は、一方で不安にもなりました。
「パンケーキを日常の食べ物に!」が私の願いでした。だから、多くの人にパンケーキを食べてもらえる機会が増えたことは、とても嬉しい。

でも半面、ブームになることの怖さも感じました。なぜなら、バブルと同じで、ブームは必ずはじけて終焉を迎えるからです。
「パンケーキを一時のブームにしたくない」
「末永く、みんなに愛される食べ物であってほしい」
あぁ、これは、ジレンマです。

また過剰にメディアに露出することの怖さ、も感じました。
今までとは違った、色々なお客さんがやって来ます。
パンケーキは、注文が入ってから、粉を溶き、一枚一枚丁寧にグリドルで焼きます。最初のころは、慣れない手際の悪さも手伝って、お客さんを随分お待たせしました。
中には怒って帰ってしまうお客さんや、「サービスが行き届いていない」と指摘されたこともあります。そんなときは、さすがに落ち込んみました。

そして、何より辛いのは、、お客さん一人ひとりの顔を、ちゃんと見れなくなってしまったこと。
いつもカウンターの影から、食べているお客さんの姿をこっそりとのぞいて、「うん、美味しそうに、幸せそうに食べてくれているな」と、幸せな気持ちになってる私。

それが、気がつけば、顔を上げる暇もなく、パンケーキを焼いている。
「うーん、これが私の求めていた、理想とするお店の姿だろうか?」と自問する日々。

c0159301_2263666.jpgまた「メディアに出る=お客さんが増える」という効果は、お店にとっては、麻薬です。
この麻薬の味をしめてしまったらキケン。自力で頑張っているつもりでも、知らず知らずのうちにメディアに依存してしまっているのです。
「取材が来なくなったらどうしよう」と、それはそれで不安になったり。。

よく「取材はお断り」というお店ありますよね。その気持ち、よく分かります。かといって、きっぱり「お断りします」という勇気もない私(笑)。

さすがに、もう、TVの取材はお断りするようにしましたが(もともとTV向きのキャラではないので)、お店のHPやBlogでも、「○○の雑誌に載りました!」という告知は、一切しないようにしています。
だってね。あくまで、ひっそりこっそり、営業していたい(笑)。
「そういえば、載っていたね」ぐらいで、ちょうどいいんです。

それでも、現在まで、ありがたいことに、まだ取材のご依頼をいただきます。先日、これまでに掲載された雑誌や本、新聞の数を数えてみました。その数ざっと50余り!

うーん、なんだかんだ言いながらも、やっぱりメディアに支えられてきたんですねぇ。恵まれたスタートを切れたことに、感謝せずにはいられません。
(つづく)

※この記事は、「カフェ&レストラン 5月号」(2008年)に掲載させていただいたものです。
[PR]
# by pancakemama2 | 2008-05-05 01:57 | voivoiができるまで(連載)
「いつ頃から、カフェをやろうと思ったんですか?」
よく聞かれる質問です。
c0159301_15394354.jpg
いまの「パンケーキ・カフェ」は、開業の1年前から、具体的なプランを立て始めました。でも、実は8年前にも「カフェをやろう」と決意したときがありました。

そのとき、門を叩いたのが、女性の起業家支援団体「WWBジャパン」です。
その名の通り、女性の起業を応援してくれる市民団体で、起業相談から、ビジネススクール、応援イベント、市民バンクの融資まで、きめ細かいサポート体制が揃っています。

同時、お金のなかった私にとって、とくに魅力だったのは、「市民バンク」。事業計画が認められれば、融資が受けられます。意気揚々と「ビジネススクールの実践コース」を申し込んだ私は、一気に開業!を夢見ていました。

でも、現実は、そう簡単ではなかった!(笑)。
同時私が考えていたのは、実は、パンケーキではなく、「ベーカリー・カフェ」。「焼きたてのパンに、野菜をたっぷり使ったメニュー」がコンセプトです。
ところが、授業の中で、みんなのプレゼンテーションを聴いて、具体的な事業計画を練り上げていくうちに、自分の中で「?」マークが付きはじめてしまった・・。

いま思えば、「自分が本当にやりたいこと」ではなかったんですね。
不動産や経理の知識など、実践的な授業もあって、とても勉強になりましたが、何より、自分のプランを見直す、いいきっかけになりました。
そんなわけで、私の夢は、一時封印されたのです。

   *************************

○女性の夢の応援団「WWB」

そして、歳月が流れ・・・
2006年、「パンケーキ・カフェ」がいよいよオープン間近になったころ、「いざ!リベンジ!」とWWBにも相談に行きました。
なんと、代表の奥谷さん、私のことを覚えていて下さいました!
そして、WWBのイベント「起業家ゆめ見本市」に、参加させてもらうことになったのです。

それは、会場で1日、起業家の卵たちが、来場者に、実際に商品やサービスを提供し、率直な感想をもらうという企画。自分たちの考えたものが、果たして、みんなに受け入れられるのか、という小さなマーケティングです。

私は、もちろんパンケーキを出店。でもこれが、私にとって、本当の試金石になりました。

なぜなら、この会場で、私を知っている人は誰もいないから。
過去、たくさんのお客さんに来ていただいた「1日カフェ」。それは、ほとんど私のblog「パンケーキ・カフェ」で、私を応援してくれていた読者でした。みな最初から、私のパンケーキが食べたいと、来てくれたのです。

でも、今回は違います。お客さんにとって、私は出店者のひとりで、「なんだかホットケーキみたいなものを焼いている人」(?)です。
だからこそ、パンケーキを見て、どう思ったか、食べてどうだったか、すごく気になるではないですか!

結果は、50食は完売(まずは、よしよし・・)。
来場者アンケート、第1位!(えっ、ホント?!)
そのほとんどが「美味しかった」「また食べたい」という好評価でした。
「あぁ、やってよかった!」と、興奮さめやらぬ1日。
「どんなトッピングで食べたいか」という、参考になる意見もいただきました。

WWBのみなさんには、その後、店がオープンしてからも、スタッフに食べに来ていただいたり、宣伝してもらったりと、応援をいただいています。

前回の「スクーリングパッド」でも、少し書きましたが、起業に必要なものといえば、「お金」「情報」、そして「人」ではないでしょうか。逆にいえば、「人」を集められれば、「お金」と「情報」は付いてきます。

WWBでは、「起業家応援オークション」というユニークな制度もあります。
起業したい人が、自分の想いや事業プラン、起業する上で自分に足りないもの、応援してほしいことを、会場に呼びかけ、賛同者を募るというもの。

賛同者は、お金に限らず、モノ、情報、労力など、自分たちが応援できることを提供します。たとえば、カフェに賛同する人が、「私はお金は出せないけど、エスプレッソ・マシーンなら提供できるわ」でも、いいんです。
・・・そうやって、たくさんの夢が現実になっていく。

「パンケーキ・カフェ」の夢を実現した私も、これからは、そうした夢の応援団になっていきたいと思っています。(つづく)
c0159301_15482076.jpg
(「起業家ゆめ見本市」では、ホットプレートで、パンケーキを実演販売)

●WWBジャパン
※1990年に設立された女性起業家に対する世界的支援ネットワークの日本支部。東京では2ヶ月に一度、また全国各地でも「起業家スクール」を開催している。6000人の卒業生のうち1000人以上が起業家として活躍中。またスタッフ自らが恵比寿でカフェを経営し、卒業生との協働イベントも随時開催している。市民バンクを利用した飲食業の数と事例は、融資案件146件中、飲食は33件。

※この記事は、「カフェ&レストラン 4月号」(2008年)に掲載させていただいたものです。
[PR]
# by pancakemama2 | 2008-04-07 15:35 | voivoiができるまで(連載)
c0159301_15192563.jpg「カフェをやりたい。でも、とりあえず何をしたらいい?」

こんなとき、夢と現実の橋渡しをしてくれるのが、巷の起業家スクールや、カフェオーナー養成学校など、ですよね。

実は、私も、voivoiをオープンする前に、こうしたビジネススクールやセミナーのお世話になりました。話が少し前後しますが、今回はこうしたスクールのお話を少し。。

2006年、私がパンケーキ屋を真剣に考えはじめたころ、飲食業界でちょっと話題になったある学校がオープンしました。

それは「スクーリング・パッド」という、世田谷区の廃校になった旧池尻中学校内(世田谷ものづくり学校)で始まった、ちょっとユニークなプロジェクト。

「レストラン」「デザイン」「映画」といったテーマごとに学部が設けられ、毎回、第一線で活躍する著名人を講師を招き、お話をうかがい、ディスカッションをします。

後半は、自分たちでプレゼンテーションもするのですが、何といっても講師陣の顔ぶれがすごい! 

たとえば、レストラン業界なら、「バワリーキッチン」や「ロータス」などカフェブームを作った山本宇一さんや、「ワイアードカフェ」「CAFE 246」など、商業施設や他業種とのコラボレート・カフェを多数展開している「カフェ カンパニー」の入川秀人さん、「スープストック・トウキョウ」の仕掛け人、遠山正道さん、ニューヨーク発の「DEAN&DELUCA」を日本で展開している横川正紀さん、パティシエ界のカリスマ、辻口博啓さん、世界を舞台に活躍の場を広げていているデザイナーの森田恭通さん・・など(まだまだ書ききれませんが)、普通なら直接会うことは、なかなかできない大物ぞろい。

こうした人たちが、毎回、ビジネスを方向付ける羅針盤は何なのか、自分たちが何を大切にしているか、繁盛店に作るノウハウとは、などを経験に基づいて、熱く語ってくれるのです。
しかも、会場は元中学校。受講する生徒の方も、少なからず飲食にかかわりのある人たちばかりで、小さな教室に、大の大人がひざを突き合わせて、熱気でむんむんという状態です。
c0159301_15243746.jpg
この学校の記念すべき「1期生」になれた私は、わずか3ヶ月でしたが、いろいろな刺激を受けました。とくに開業の現実に踏み出す、最後の一押しになった気がします。
(写真は、卒業生を迎えてのディスカッション)

たとえば、「なぜパンケーキなの?」と聞かれれば、ただ「私が大好きだから」。
これって、社会的ニーズの裏付けも、コンセプトも何もないですよね(笑)。でも、講師のひとりの「自分の好きなものは、他にも好きな人が必ずいる」という言葉に、「よっし!」と勇気をもらいました。

ほかにも成功者たちの話には、一貫して、「自分の信じたものは、とことん極める」というスプリットがあるように感じたのです。

また、学部長の中村悌二さん(この方も、業界で有名な飲食店経営・プロデューサー)は、私が三軒茶屋の物件が見つけて、契約を迷っていたとき、すぐに駆けつけてアドバイスをくれました。プロの意見は、なにより貴重です。

そして、同じ「パンケーキの夢」を持ち、一緒に「1日カフェ」を成功させた「yumiちゃん」や応援してくれた仲間と出会えたのも、このスクーリング・パッド。また、voivoiの店の壁画を書いてくれた小林さんは、デザイン学部の1期生でした。

こうしたかけがえのない人脈を築くことができるのも、この学校の魅力。いまは6期生まで続いていて、私のほかにも、店を開いたり、新しい飲食ビジネスを始めるなど、活躍している人はたくさんいます。去年は、voivoiのすぐ近所に、2期生が「おでん屋」をオープンしました。

「学校に通えば、店をオープンできる」という、けっして短絡的なものではないけれど、アンテナを高くしていれば、共鳴し合う人たちがたくさんいる、ということでしょうか。

ちなみに、最後の授業は、個人プレゼンテーション。生徒は、自分たちの夢や企画、アイディアなどを披露します。

私のやったことは、教室に、卓上コンロと粉を持ち込んで、パンケーキを焼くこと!!黄金色に膨らんだパンケーキと甘い香りが、みんなのハートをわしづかみしたのは、間違いありません(笑)。

次回は、女性の起業家支援団体「WWBジャパン」のお話を。
(つづく)

●スクーリングパッド
●活躍する卒業生たちのネットワーク


※この記事は、「カフェ&レストラン 3月号」(2008年)に掲載させていただいたものです。
[PR]
# by pancakemama2 | 2008-03-07 15:08 | voivoiができるまで(連載)