私のカフェができるまで Vol.15
2008年 08月 29日
○毎日、シフトとにらめっこ
前回に引き続き・・
「お店をオープンして、大変だったことは何ですか?」
イチに体力、二に体力!
そして、サンは「人」です。
voivoiは、20席足らずの小さな店です。最初は、私と妹、あとはもう一人いれば、十分やっていけると思っていました。
ところが、あれよ、あれよという間に、どんどん忙しくなって、いまは、週末ともなれば、この小さなお店が1日5~7回転します。
お客様はひっきりなしにやってきて、行列ができることもあります。
とくに妹がいなくなったいま、他のスタッフがいなければ、とても回っていきません。
たとえば、パンケーキを焼きながら、盛り付ける人(これは私)。その盛り付けのサブをする人。ドリンクを作って、洗い場をする人。ホールで接客する人。そのほか、足りなくなった食材の仕込みなど。--繁忙時には、最低でも4人必要です。
いつも、「なんで、こんな小さな店に、こんなに人手がいるの?」と、自問するのですが、どう考えても、必要なんですよねぇ・・。要領が悪いんでしょうか?(笑)。
そんなわけで、週末を中心に、毎日きっちり3人のアルバイトを確保しなければなりません。
シフト表とにらめっこしながら、「ここはダレ、そこはダレ」と埋めていく。「あーここは、人がいない!」とあわてる・・。
最初のころは、募集をかけても、なかなか思うような人材が集まりませんでした。しかも、せっかく決まったと思ったのに、当日姿を現さなかったり、1度だけ来て、そのあとパッタリ・・なんてこともあります。
はたまた、急に、風邪でお休みしたりするスタッフがいると、もうてんやわんや。
電話で、「はい、大丈夫ですよ。お大事にね」といいながら、内心は「えらいこっちゃ。ど~する?」と、心中穏やかではありません。
急いで、その日お手伝いしてくれそうな心当たりに、電話やメールを送りまくる。
は~ぁ、人を確保するというのは、かくも大変ですねぇ。
○夢が大きくなる「voivoiファミリー」
そんなこんなで、いまvoivoiには、常勤、非常勤を含めて、10人くらいのスタッフがいます。
そして、そのスタッフを、うちでは、「voivoiファミリー」と呼んでいます。
私が「パンケーキママ」なので、みんなは、そのファミリー(笑)。
お店を始めて、人を雇うことの難しさを痛感すると同時に、スタッフの有難さもしみじみ感じるようになりました。
数ある働き口のなかから、うちを選んでくれたこと。これはもう立派なご縁です。
ただのアルバイトと雇い主の関係ではなく、末永くお付き合いできる関係でいたい。お互いをファミリーのように大切に思いやれる関係でいたい。
そして、「パンケーキママ」のワールドに、足を踏み入れたお客様を、家族のような温かなおもてなしで、お迎えしたい。
あのディズニーリゾートでは、お客様に感動を与える仕事として、従業員のことを「キャスト」と呼んでいますよね。
うちも「ファミリー」と呼ぶことで、みんなの気持ちがひとつになれば、と思っているのです。
実際に、ファミリーたちは、とっても仲がいいのです。よく女性ばかりの職場では、人間関係が難しいといいますが、voivoiには、そんな雰囲気は、全然ありません。年齢も、20代から50代までと幅広い女性たちが集まってますが、違和感もなく、和気藹々と働いています。
そして、なによりみんな、気立てが良くて、働き者!(そして美人!笑)
これが、まぁ、私の自慢といえば、自慢でしょうか。
でも、「あぁっ、痛っ!」と思うこともあります。
それは、いよいよカフェ独立のために、うちを卒業していくファミリーがでること。
朝から晩まで一緒に働いて、仕事もほとんど覚えて、有力なスタッフとなった人材が、いなくなってしまうこと。これは、お店にとって、かなりの痛手です。
でも、私も、たくさんの人に助けられて、夢を実現してきました。「今度は、私が、彼女たちの応援団にならなければ!」と、いまでは思っています。
夢のバトンを、次の世代に渡す。そうやって、また夢が大きくなっていけば、嬉しいのです。
今年は、もう2人、うちから独立して、カフェを開業しました。そのふたりの活躍は、ほかのvoivoiファミリーたちにも、刺激を与えています。もちろん、私にも!
正直にいえば、またイチから人を募集して・・と思うとシンドイですけどね。でも、こうやって縁が広がれば、いつか「voivoiファミリー」は、可憐なる「voivoi一族」に発展できるかもしれません!ちょっと楽しみです(笑)。
(つづく)
※この記事は、「カフェ&レストラン 7月号」(2008年)に掲載させていただいたものです。
前回に引き続き・・
「お店をオープンして、大変だったことは何ですか?」
イチに体力、二に体力!
そして、サンは「人」です。
ところが、あれよ、あれよという間に、どんどん忙しくなって、いまは、週末ともなれば、この小さなお店が1日5~7回転します。
お客様はひっきりなしにやってきて、行列ができることもあります。
とくに妹がいなくなったいま、他のスタッフがいなければ、とても回っていきません。
たとえば、パンケーキを焼きながら、盛り付ける人(これは私)。その盛り付けのサブをする人。ドリンクを作って、洗い場をする人。ホールで接客する人。そのほか、足りなくなった食材の仕込みなど。--繁忙時には、最低でも4人必要です。
いつも、「なんで、こんな小さな店に、こんなに人手がいるの?」と、自問するのですが、どう考えても、必要なんですよねぇ・・。要領が悪いんでしょうか?(笑)。
そんなわけで、週末を中心に、毎日きっちり3人のアルバイトを確保しなければなりません。
シフト表とにらめっこしながら、「ここはダレ、そこはダレ」と埋めていく。「あーここは、人がいない!」とあわてる・・。
最初のころは、募集をかけても、なかなか思うような人材が集まりませんでした。しかも、せっかく決まったと思ったのに、当日姿を現さなかったり、1度だけ来て、そのあとパッタリ・・なんてこともあります。
はたまた、急に、風邪でお休みしたりするスタッフがいると、もうてんやわんや。
電話で、「はい、大丈夫ですよ。お大事にね」といいながら、内心は「えらいこっちゃ。ど~する?」と、心中穏やかではありません。
急いで、その日お手伝いしてくれそうな心当たりに、電話やメールを送りまくる。
は~ぁ、人を確保するというのは、かくも大変ですねぇ。
○夢が大きくなる「voivoiファミリー」
そして、そのスタッフを、うちでは、「voivoiファミリー」と呼んでいます。
私が「パンケーキママ」なので、みんなは、そのファミリー(笑)。
お店を始めて、人を雇うことの難しさを痛感すると同時に、スタッフの有難さもしみじみ感じるようになりました。
数ある働き口のなかから、うちを選んでくれたこと。これはもう立派なご縁です。
ただのアルバイトと雇い主の関係ではなく、末永くお付き合いできる関係でいたい。お互いをファミリーのように大切に思いやれる関係でいたい。
そして、「パンケーキママ」のワールドに、足を踏み入れたお客様を、家族のような温かなおもてなしで、お迎えしたい。
あのディズニーリゾートでは、お客様に感動を与える仕事として、従業員のことを「キャスト」と呼んでいますよね。
うちも「ファミリー」と呼ぶことで、みんなの気持ちがひとつになれば、と思っているのです。
実際に、ファミリーたちは、とっても仲がいいのです。よく女性ばかりの職場では、人間関係が難しいといいますが、voivoiには、そんな雰囲気は、全然ありません。年齢も、20代から50代までと幅広い女性たちが集まってますが、違和感もなく、和気藹々と働いています。
そして、なによりみんな、気立てが良くて、働き者!(そして美人!笑)
これが、まぁ、私の自慢といえば、自慢でしょうか。
でも、「あぁっ、痛っ!」と思うこともあります。
それは、いよいよカフェ独立のために、うちを卒業していくファミリーがでること。
朝から晩まで一緒に働いて、仕事もほとんど覚えて、有力なスタッフとなった人材が、いなくなってしまうこと。これは、お店にとって、かなりの痛手です。
でも、私も、たくさんの人に助けられて、夢を実現してきました。「今度は、私が、彼女たちの応援団にならなければ!」と、いまでは思っています。
夢のバトンを、次の世代に渡す。そうやって、また夢が大きくなっていけば、嬉しいのです。
今年は、もう2人、うちから独立して、カフェを開業しました。そのふたりの活躍は、ほかのvoivoiファミリーたちにも、刺激を与えています。もちろん、私にも!
正直にいえば、またイチから人を募集して・・と思うとシンドイですけどね。でも、こうやって縁が広がれば、いつか「voivoiファミリー」は、可憐なる「voivoi一族」に発展できるかもしれません!ちょっと楽しみです(笑)。
(つづく)
※この記事は、「カフェ&レストラン 7月号」(2008年)に掲載させていただいたものです。
by pancakemama2
| 2008-08-29 22:07
| voivoiができるまで(連載)