「私のカフェができるまで」vol.1
2007年 05月 01日
はじめまして。パンケーキママです。
昨年8月、東京の三軒茶屋に小さなカフェをオープンしました。その名も「パンケーキママ・カフェ VoiVoi」です。
ここは、パンケーキの専門店。子供のころ、ちびくろさんぼの絵本の「トラのバターのパンケーキ」のページをすりきれるほど眺めていた私。
大人になって、初めてホテルや海外で食べたパンケーキは、しっとりふわふわで、それまで食べていたホットケーキとは違う、どこか特別な異国の香りがしました。
そんな憧れのパンケーキの店をいつか自分でやりたい。
それが私の夢だったのです。
でも、いまでこそ話題になりつつあるパンケーキですが、お店をやろうと考えていた頃は、まだまだマイナーな存在でした。
そんなものが果たして儲かるのか?そもそもパンケーキとは何なのか?周囲からは圧倒的に反対されました。経営コンサルタントの先生にも「成功率10%!」と太鼓判を押されたくらい。
しかも私は、料理も菓子作りもズブの素人!
現場の経験も、持ち帰り寿司のアルバイトで、稲荷寿司を作っていたくらいしかありません。
そう、あるのは「パンケーキが大好き!」という情熱のみ!
そんな素人が、飲食店をやっても大丈夫なのか。
そんな周囲の心配をよそに、でも私は、「きっと、私と同じように、パンケーキに思いを持っている人が、ほかにもいるはず!」と、勝手に信じこんでいました。そして走り始めたのです。
ちなみに、そんな私を勇気づけてくれる1冊の絵本がありました。
「月へミルクをとりにいったねこ」
「子猫たちに飲ませるミルクがなくて、困っていたお母さん猫は、ある日、月にはミルクの入った桶があると聞いて、月を捕まえようとします。途中、ニワトリや子牛たちも一緒に、月を目指して走りますが、でも走っても走っても、月は遠くなって、一向に捕まえることができません。とうとうみんなあきらめて帰ってしまいましたが、お母さん猫だけは、あきらめずに、一晩中走り続けました。そして、明け方、ついにお母さん猫はミルクを手にいれたのです!」
お母さん猫は、言います。
「欲しいものを手に入れるためには、辛抱が大切。そして、決してあきらめちゃだめよ」
夢は月のようなもの。遠い遠い存在だけど、忍耐と信じる心があれば、きっとかなう。絵本の中で、月に向かって飛ぶお母さん猫の姿は、私に元気をくれました。
そして、私も、「パンケーキ・カフェのオープン」という月のひとかけらを、とうとう手に入れることができたのです!
私が月に向かって走っていた期間は、約1年。これからここに綴られていただくのは、その道のりの記録と、実際にカフェのオープン後に起こったさまざまなこと。そして未来の月のお話です。
*****************
さて、カフェのオープンを目指して、まず最初に私がしたこと。
パンケーキのメニュー開発?食べ歩き? いえいえ、実はパソコンの前に座ることでした。
専門家すら首をふる、まったく未知数のパンケーキというマーケット。でもどこかに必ずいるパンケーキ好きの人たちとアクセスするには、どうしたらいいか、パンケーキの存在を知らない人にも、広めるにはどうしたらいいか?
当時、個人の日記を気軽にネットで発信できる「blog」というものが流行り始めていました。yahooなどネットの検索機能のおかげで、個人の日記も多くの人に読まれる機会が増えました。
そこで、「パンケーキ」に絞って、情報発信をしてみようと考えたのです。
(つづく)
※この記事は、「カフェ&レストラン 5月号」(2007年)に掲載させていただいたものです。
★ちびくろさんぼが食べたのは、どっち?★
「ちびくろさんぼ」。覚えていますか?多くの人が子供のころ、読んだ記憶がありますよね?
人種差別の問題から絶版になっていましたが、実は、2年前に17年ぶりに復刊しました。お店の本棚には、まずこの本は欠かせません。お客様は、大人も子供も、嬉しそうに手に取られています。
さて、ネットで以前、こんなアンケートをとったことがあります。
ちびくろさんぼが食べたのは?
1.柔らかくて薄いパンケーキ
2.ふかふかした厚いホットケーキ
結果は、僅差で、ホットケーキに軍配が上がりました。やっぱり分厚いホットケーキタイプの人気高し!ということですね。こんな結果も、メニュー開発する上で参考になりました。
昨年8月、東京の三軒茶屋に小さなカフェをオープンしました。その名も「パンケーキママ・カフェ VoiVoi」です。
ここは、パンケーキの専門店。子供のころ、ちびくろさんぼの絵本の「トラのバターのパンケーキ」のページをすりきれるほど眺めていた私。
大人になって、初めてホテルや海外で食べたパンケーキは、しっとりふわふわで、それまで食べていたホットケーキとは違う、どこか特別な異国の香りがしました。
そんな憧れのパンケーキの店をいつか自分でやりたい。
それが私の夢だったのです。
でも、いまでこそ話題になりつつあるパンケーキですが、お店をやろうと考えていた頃は、まだまだマイナーな存在でした。
そんなものが果たして儲かるのか?そもそもパンケーキとは何なのか?周囲からは圧倒的に反対されました。経営コンサルタントの先生にも「成功率10%!」と太鼓判を押されたくらい。
しかも私は、料理も菓子作りもズブの素人!
現場の経験も、持ち帰り寿司のアルバイトで、稲荷寿司を作っていたくらいしかありません。
そう、あるのは「パンケーキが大好き!」という情熱のみ!
そんな素人が、飲食店をやっても大丈夫なのか。
そんな周囲の心配をよそに、でも私は、「きっと、私と同じように、パンケーキに思いを持っている人が、ほかにもいるはず!」と、勝手に信じこんでいました。そして走り始めたのです。
ちなみに、そんな私を勇気づけてくれる1冊の絵本がありました。
「月へミルクをとりにいったねこ」
「子猫たちに飲ませるミルクがなくて、困っていたお母さん猫は、ある日、月にはミルクの入った桶があると聞いて、月を捕まえようとします。途中、ニワトリや子牛たちも一緒に、月を目指して走りますが、でも走っても走っても、月は遠くなって、一向に捕まえることができません。とうとうみんなあきらめて帰ってしまいましたが、お母さん猫だけは、あきらめずに、一晩中走り続けました。そして、明け方、ついにお母さん猫はミルクを手にいれたのです!」
お母さん猫は、言います。
「欲しいものを手に入れるためには、辛抱が大切。そして、決してあきらめちゃだめよ」
夢は月のようなもの。遠い遠い存在だけど、忍耐と信じる心があれば、きっとかなう。絵本の中で、月に向かって飛ぶお母さん猫の姿は、私に元気をくれました。
そして、私も、「パンケーキ・カフェのオープン」という月のひとかけらを、とうとう手に入れることができたのです!
私が月に向かって走っていた期間は、約1年。これからここに綴られていただくのは、その道のりの記録と、実際にカフェのオープン後に起こったさまざまなこと。そして未来の月のお話です。
*****************
さて、カフェのオープンを目指して、まず最初に私がしたこと。
パンケーキのメニュー開発?食べ歩き? いえいえ、実はパソコンの前に座ることでした。
専門家すら首をふる、まったく未知数のパンケーキというマーケット。でもどこかに必ずいるパンケーキ好きの人たちとアクセスするには、どうしたらいいか、パンケーキの存在を知らない人にも、広めるにはどうしたらいいか?
当時、個人の日記を気軽にネットで発信できる「blog」というものが流行り始めていました。yahooなどネットの検索機能のおかげで、個人の日記も多くの人に読まれる機会が増えました。
そこで、「パンケーキ」に絞って、情報発信をしてみようと考えたのです。
(つづく)
※この記事は、「カフェ&レストラン 5月号」(2007年)に掲載させていただいたものです。
★ちびくろさんぼが食べたのは、どっち?★
「ちびくろさんぼ」。覚えていますか?多くの人が子供のころ、読んだ記憶がありますよね?
人種差別の問題から絶版になっていましたが、実は、2年前に17年ぶりに復刊しました。お店の本棚には、まずこの本は欠かせません。お客様は、大人も子供も、嬉しそうに手に取られています。
さて、ネットで以前、こんなアンケートをとったことがあります。
ちびくろさんぼが食べたのは?
1.柔らかくて薄いパンケーキ
2.ふかふかした厚いホットケーキ
結果は、僅差で、ホットケーキに軍配が上がりました。やっぱり分厚いホットケーキタイプの人気高し!ということですね。こんな結果も、メニュー開発する上で参考になりました。
by pancakemama2
| 2007-05-01 00:00
| voivoiができるまで(連載)